ほぼ音信不通で相続がうまく進まないことが予想できるが、できるだけ相続手続きにお金をかけたくない

◯事案の概要

相談者本人(妻)は今年夫を亡くし、息子は20年以上ほぼ音信不通となっている。息子に全財産を相続させることにし、遺言執行者は弟2人にするという遺言書を作りたいが、お金をかけたくなく、かつ弟以外の人にあまり頼みたくないと考えている

◯相談内容

相談者本人(妻)は今年夫を亡くしました。息子は20年以上ほぼ音信不通です。息子は仕事と住まいを転々としており、何度か会ったことがあるものの、会話もなく、今は家に行っても玄関ドアも開けてくれない状況です(住所は分かっています)。

父親(本人の夫)の死去時にも、連絡もつかず、手紙を出しても来ませんでした。

夫の相続は、公正証書遺言があったため、本人が全ての財産(不動産及び預貯金)を受け取ることができました。ただし、今後が心配なので、どうしようか悩んでいるという状況です。

相続人は息子1人です。本人の意思も、全財産を息子に相続させたい、という希望です。ただし、連絡がつかず、相続手続きが宙に浮くことが想定されます。そうなると、家は空き家となり、荒れてしまい、近隣の迷惑になってしまいそうです。

そこで、本人と話をして、遺言を作りたいということになりました。内容は、息子に全財産を相続させることにし、遺言執行者は弟2人にします。また、家財の整理のため、死後事務委任の契約を弟2人との間で締結してはどうか、ということになりました。

認知症のことも考え、夫の兄嫁との間で任意後見契約を結ぶかという話も出たのですが、とてもそんなことは頼めない、ということで立ち消えになりました。信託の話もしましたが、要らないということでした。このような状況の時、他によい対応方法はあるでしょうか?

本人が、お金をかけたくなく、かつ弟以外の人にあまり頼みたくない(専門家を入れることも考えられない)という状況の中で、「息子に全財産を相続させることにし、遺言執行者は弟2人」という内容の遺言と死後事務委任についての公正証書を作成する以外の対応方法が思いつきません。

◯菰田弁護士の回答

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