雇用契約書と労働条件通知書を分けて作成する場合の注意点と、労働条件について
◯事案の概要
放課後児童クラブを運営している会社で、雇用契約書と(条件の詳細を示した)労働条件通知書を作成することになった
◯相談内容
雇用契約書と労働条件通知書について相談させてください。
お客様は放課後児童クラブを運営している会社です。この度雇用契約書と(条件の詳細を示した)労働条件通知書を作成することになりました。
ご相談したいことの一つ目は、雇用契約書と労働条件通知書を分けて作成する場合の注意点についてです。
就業時間や賃金、休暇や退職等細かい部分については労働条件通知書に記載する形で検討しています。雇用契約書にこれらを記載すると、労働者ごとに内容が大きく異なる場合もあり、契約書の内容が分かりにくいものになってしまうように感じるためです。
①雇用契約書には署名・押印し、両者が1通ずつ保管するようになりますが、労働条件通知書は一方的に通知するだけなので、後々に争いの余地を残すことになるかもしれないという懸念はあるのですが、これについてはいかがでしょうか?
その他も注意すべき点があれば教えていただきたいです。
続けて、労働条件について(ちなみに全員パートタイマーです)です。
基本給以外の交通費とその他手当についてなのですが、前記の通り縁故者を採用している関係で、求人票を出したことはなく、口約束での条件提示でここまで来ているそうです。
業務の性質上、児童の送迎が業務内容に入っており、開業当初は社用車がなかったため、従業員の自家用車を使用し、送迎することも視野に入れ、その費用として、一部の従業員に交通費を支給することとしていました。
実際は自家用車を使用することはなかったようですが、その名残で一部の従業員に交通費という名目での支給が続いています。
会社としては、今後新たに入社する従業員にも交通費を支給する予定はなく、今回の契約書締結を機に支給を停止したい考えです。
支給を受けている従業員が他の従業員に話をして、他の従業員も交通費を支給してほしいとの要望がある他、児童の送迎をするため、そこに関して手当を付けてほしい旨の要望もあるようですが、現状市の補助金と利用者からの利用料では、これ以上の費用捻出は難しいようです。
②こういったケースで、改めて雇用条件通知書に、交通費や手当の支給はないものと明記し、契約書と合わせて提示した場合に、従業員がそれを受け入れない場合、その後はどういった流れでお互いの話が進んでいくことになるのでしょうか?
③そもそも交通費や手当の支給は雇用者側の義務ではないと考えているのですが、この理解は間違っていますか?