内縁の方がいる場合の相続について
◯事案の概要
父が亡くなり、長らく疎遠になっていた2人の子どものうち1人が財産の全てを相続するという公正証書遺言が残されていた。相続人としては、内縁者にできるだけ財産を譲りたいと考えている
◯相談内容
内縁の方がいる場合の相続に関してご相談させてください。
被相続人はお父様で、相続人は子どもの2人。随分前に離婚されており、長い間、親子間は疎遠になられていました。
なお、子どもの1人(A)にすべてを相続させる内容の公正証書遺言が残されていて、内縁の方からその方へ連絡があったとのことです。
相続財産は自宅、預金、有価証券、車です。
現在、受遺者であるAから内縁の方への対応を相談されています。親子間は疎遠になっていたので、生前にお父様を支えてくれた内縁の方へなるだけ預金や車を譲りたいと思われています。
しかし、相続人ではないため、直接には財産を相続してもらうことができません。また一旦Aが相続してから内縁の方へ贈与した場合、贈与税が課税されるかと思います。
関係は悪くないものの、なるだけ短い期間で相続・精算を済ませたいと考えられていますが、節税のためには長い期間をかけた暦年贈与しか手だてはないでしょうか。
車に関しては、とりあえず使用者を内縁の奥様にして、財産価値が下がってから名義変更という提案を検討しております。