精神的苦痛を受けたため会社都合で退職したいという従業員への対応について

◯事案の概要

パワハラの加害者から、パワハラ疑惑が議題になり社長がAの本部長の職を解くと話した経営会議の件で精神的苦痛を受けており、会社都合で退職したいとの要求があった

◯相談内容

・社員Bが社長へ辞職の意向を示したことから、本部長AよりBへのパワハラ疑惑が発覚した。
・パワハラ相談窓口の管理部長も黙認していた疑いがある。
・Bから聴取した翌日Aのヒアリング予定であったが「体調不良」を理由に加害者Aはヒアリングを欠席した。
・Aより社長あてに「先日の経営会議(パワハラ疑惑が議題になり社長がAの本部長の職を解くと話した)の件で精神的苦痛を受けている。会社都合で退職させてほしい」との内容が送られてきた。

以上のような状況です。

①そこで以下の対応を考えております。

1 被害者が申告した内容の事実確認を質問文書として会社経由でBに送付する
2 Bが回答しない場合は会社の調査に協力しないとして懲戒処分を検討する
3 懲戒解雇までおこなう程度ではないので、本人が退職させてほしいといっても自己都合で退職させる

②また経営会議で社長が職を解いた(給与は下げていない)件については、社長は「いったん役職から外れたうえで調査の内容をかんがみて今後の役職を検討する」と伝えているとのことで、パワハラにはあたらないと考えますが、調査の前に役職を解いたということが問題になりうるでしょうか。(就業規則では降格の懲戒処分はある)

◯菰田弁護士の回答

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