会社の代表権と契約書の当事者について
◯事案の概要
法務局への法人実印の届出人は代表取締役会長Bのみ・Aが代表取締役社長、Bは代表取締役会長という会社において、契約書の当事者の欄に 株式会社甲 代表取締役 B 法人実印 と押印した場合、定款上会社の代表権がないことで契約は無効にならないか
◯相談内容
会社の代表権についての相談です。
甲社は登記上代表取締役がAB2名おり、Aが代表取締役社長、Bは代表取締役会長となっています。
定款には「取締役の中から社長1名を選任し、社長が会社を代表する」となっています。法務局への法人実印の届出人は代表取締役会長Bのみとなっています。
今回、甲社が持つ甲の子会社乙社の株式をBに譲渡し、株式譲渡契約書を作成します。この場合ですが、
①契約書の当事者の欄に 株式会社甲 代表取締役 B 法人実印 と押印した場合に、定款上会社の代表権がないことで契約は無効にならないでしょうか?
会社はできればこの形を希望しています。
②契約書の当事者の欄を 株式会社甲 代表取締役社長 A 法人実印 とした場合は、法人の届出人でないことで契約は無効にならないでしょうか?
この場合は法人実印の届出人でないので法人実印でなく、会社の角印などを押すべきなのでしょうか。
③契約書の当事者の欄は
株式会社甲
代表取締役会長 B 法人実印
代表取締役社長 A 法人角印
のような連名の形が安全なのでしょうか。もし連名のほうがいい場合ですが、法人角印だと押印したかどうかが怪しくなるので、
株式会社甲
代表取締役会長 B 法人実印
代表取締役社長 A 個人実印(+会社に印鑑証明書提出)
がいいと思いますが、いかがでしょうか。