株券の裏書がない株券において、元株主から署名等をもらうことが不可能なときの対処法

◯事案の概要

M&Aの譲渡先の乙会社より、株券の裏書と譲渡日の記載、譲渡承認等に関する譲渡当時の議事録の提出を求められているが、元株主の裏書のないものや譲渡日がわからないものがある

◯相談内容

甲会社が乙会社にM&Aにより会社を売却をすることになりました。甲会社の現在の株主はAとBの2名で、甲会社は株券発行会社です。

譲渡先の乙会社より、株券の裏書と譲渡日の記載、譲渡承認等に関する譲渡当時の議事録の提出を求められております。株券は実際にあるのですが、AとBの裏書はなく、複数の株主の株式が譲渡により点々と移転していることもあり、元株主の裏書のないものや譲渡日がわからないものがあります。

株券の裏書に関してはかつての元株主から署名等をもらうことは不可能ですが、このようなケースでは通常どのように対応したらよいのでしょうか?(尚、譲渡先の乙会社には今回の事情はある程度説明しております。)

以下の対応を考えておりますが、菰田先生のご意見をうかがいたく存じます。

・明らかになっている範囲でAとBの株式の取得経緯をまとめた経緯書を株券とあわせて提出する。
・取締役会で過去の株式の譲渡に関する事項を追認する旨の決議をとる。
・現在AとBの保有する株券にそれぞれの名前を裏書する。

AとBの保有する株券にそれぞれの名前を裏書するのは、AとBが現在の株主であることを譲渡先の乙会社に示すうえでは有効かと考えております。

◯菰田弁護士の回答

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