不倫をした側に婚姻の意思がないとき、婚姻状態を続けることは難しいか
◯事案の概要
妻の不倫が原因で別居に至った場合、夫に婚姻継続の意思があるが妻には婚姻継続の意思がなければ、婚姻状態を続けることは困難か
◯相談内容
離婚案件に関する相談です。婚姻状態を継続したいと思っているご主人から相談を受けました。子供がいらっしゃる家庭です。ことの発端は奥様のW不倫で、ご主人がそのことで数ヶ月連日のように非を責めていました。その結果奥様は鬱の診断を受け、原因はご主人によるモラルハラスメントであると奥様は主張されています。
現在、奥様は子供さんを連れて実家に戻られ別居状態になっています。ご主人は、子供さんのことも考えよりを戻したいと思われています。話し合いができていない状態で、奥様が今後のことをどう考えているかわかりません。以上のような状況で、ご主人は婚姻状態を続けたいけれども、奥様が離婚の意思を示された場合の対応を心配されています。
私の考えですが、奥様が離婚の意思が固い場合は婚姻状態を続けることは難しい。ただし奥様側が現実的に離婚をすすめるためには、婚姻を継続しがたい事由としてご主人のモラルハラスメントだけでは弱いので、別居期間を4,5年設けるしかないと思っております。
ご主人が奥様に家に戻ってきてもらうように説得し、奥様が離婚の意思を示されたら弁護士に依頼するという方向を示そうと思いますが、いかがでしょうか。奥様が離婚を求めて、調停・裁判とすすめたら、今の状態でも離婚の判決を出す可能性はあるのでしょうか。