退職後に会社の顧客を自分の顧客にしようと根回しをしている従業員への措置

◯事案の概要

就業規則や誓約書を交わしていない会社の従業員が、退職後は会社の顧客を自分の顧客に振り替えようとしている。これを阻止するために法的にできることはあるか

◯相談内容

・原子力関連の計測器卸売業の営業社員Aが退職予定となっているのですが、在職している今の立場で、Aが顧客に対して、退職後、契約を社員Aに振り替えるような根回しをし、会社の顧客を自分の顧客に奪い取ろうとしています。すでに法人設立(同業種)を済ませているようです。

専門性が高い機器の卸売りで、かつ少ない業者数の業界なので、顧客を持っていかれる損失は大きいとのこと。そこで、この社員Aへの対策を相談します。

現状、規模が小さいこともあり、就業規則はありません。誓約書の類も取っていません。私の考えとして、在職中にやれることは、懲戒処分相当のペナルティーを与えて、退職金あたりを減額することくらいしか思い浮かびません。

誓約書をあらためて取って損害賠償請求をちらつかせることは、このケースでは有効でしょうか。そうだとしたら、実務上のアドバイスをいただけたら有難いです。
あるいは、その他に有効な手立てはございますか?

◯菰田弁護士の回答

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