過去に売った畑の名義が変更されておらず困っている
◯事案の概要
過去に売った畑の名義が変更されておらず困っている
◯相談内容
相談者の希望
1.名義を変更してほしい
2.お金を返さなくて済むのなら仮登記を抹消して、自分で新たに買い手を探すことも考えたい
A.相談者
B.Aと土地の売買契約をした者
C.Bとの間で土地の売買契約をしたと思われる人々(複数いる)
経緯
AとBとの間でAが所有する農地の売買契約が行われ、代金の支払いも完了(当時の契約書はどこにあるかわからない)
その後AにBからの連絡はなかったが、最近になって土地改良区からAに
請求が来たことで(契約後から請求が来るまでは実際に土地を耕作していた人が土地改良区に支払っていたようである)、一部の農地の名義がいまだに
変わっていないことが判明した。
名義が変わっていない土地の登記事項証明書を確認すると、B名義で所有権移転請求権仮登記が行われている。原因は売買予約となっており、農地法の許可等の条件は書かれていない。
さらに時期はばらばらであるが、BからCに所有権移転請求権の移転登記が行われている。原因は売買となっている。契約後、B,Cどこからも連絡はなく、農地法3条の許可に協力してほしいというような要請も一切きていないとのこと。
私の考え・・・
登記事項証明書に名前が出ている方々とまだ連絡は取っておらず、事情は確認していないが、農地として売買するには、許可のために経営面積が5000㎡必要であることから、所有権移転請求権を所有している方に名義を移すのは難しいような気がしています。
そうなると仮登記を抹消してもらった上で新たに買主を探すほうが現実的な気はします。AとBとの契約は20年以上前ですし、所有権移転請求権の登記も最後に行われたのが10年以上前のため、Aは所有権移転請求権の時効を主張することはできると思います。
ただ、この場合、そもそもの売買契約が無効となって、AはBに対し受け取った代金の返金をする必要があるでしょうか。返金の必要がある場合、Aには返金できる余裕がありません。
また、返金する必要が法的になくても、CはBにお金を払っていると思いますし、登記の抹消に協力してもらえるものでしょうか。