賃借人が敷地内に建てた小屋などを撤去せずに退去したいと申し出ている

◯事案の概要

賃借人が敷地内に小屋やビニールハウスを許可なく建てているが、撤去せずに退去したいと言っている

◯相談内容

不動産の明け渡しの件で相談させてください。

口頭契約で始まり、固定資産税程度の賃料で土地建物を20年以上賃貸されている案件があります。賃貸人はすでに亡くなっており、その相続人から相談を受けております。

相談者は、対象物件が田舎所在で管理も難しいので、賃借人に引き取ってもらいたい意向でしたが、賃借人は退去する方向です。賃借人には経済的余裕がなく、所有者としての管理や贈与税の支払いが難しい状況です。

なお賃借人は敷地内に小屋やビニールハウスを許可なく建てているのですが、撤去せずに退去したいとの意向です。撤去費用を支払う余裕がない様子です。

土地建物両方を賃貸させていた場合は、建物所有を目的とした土地賃貸借契約にあたらず、賃借人からの建物工作物等の買取請求はできず、原状回復が原則かと思います。

今回の事案で、実際には原状回復の要請もしくはその費用負担の徴収は難しいかもしれませんが、以下のような流れで動いたほうがよろしいでしょうか。

原状回復の条項を盛り込んだ解約合意書に署名捺印を要請(依頼)→撤去せずに退去した場合は支払督促(土地の原状回復請求訴訟)

◯菰田弁護士の回答

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