株式譲渡のデューデリで未払い賃金が発覚した

◯事案の概要

デューデリで未払い賃金があることが判明した。譲り受ける側としては、株式譲渡で会社経営権を取得するため、負債も引受けなければならないのは取得会社側に理解していただきましたが、社長の本心として支払いをしたくないと言っている

◯相談内容

事業譲渡を行う際のデューデリ時に明らかになった未払い賃金についてご教示ください。

残業代を「超過時間×固定単価」で支払っており、実残業単価との差額が未払い賃金として数名の社員の勤務実態から判明しました。

株式譲渡で会社経営権を取得するため、負債も引受けなければならないのは取得会社側に理解していただきましたが、社長の本心として支払いをしたくないと言われました。

そこで、最大限支払いリスクを負わない形として

1.重畳的債務引受契約を結んで売り手企業の責任において支払う契約をする(株式譲渡契約締結までの間に)

2.事業譲渡後に対象社員に新会社での給与提示の際に残業代は個別給与によって算定するが、前会社で支払っていた残業代については、今後、異議を唱えないといった内容を説明し、同意をもらう。(訴えられたら支払わざるを得ないとは思いますが)

※事実、労基署に元社員が不払い残業の支払いを求めて訴えており、数十万円支払った実績があります。

以上の説明で対応をしようかと思っております。

買い手企業側が契約締結までにできる部分は少ないとは思います。ですが、できるだけ買い手企業の代表の思いをくみ取り、代表にも一定の理解を得ながら進めるために、上記内容で説明をしようと考えました。

どのような点に注意して今後進めればベターかご教示いただけると幸いです。

◯菰田弁護士の回答

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