過去に退去命令が出た外国人について、事実関係を確認する方法を知りたい

◯事案の概要

外国人の妻を日本に呼び寄せたいと考えているが、妻は過去に日本から退去命令が出ている。経緯について詳しいことは本人もわからず、裁判所や検察庁に裁判記録を出してもらうことも難しい状態にある。事実関係をどうにかして確認する方法はないか

◯相談内容

外国人の女性と結婚し、その妻を日本に呼びたいという日本人男性がいます。日本で一緒に暮らしたいという希望で、養っていけるだけの収入は充分あります。

ところが、その女性はかつて売春防止法の問題で日本から退去命令が出て出国した経緯があります。当時は「日本人の配偶者等」という在留資格で滞在していました。退去後、相手の日本人男性は死去しています。

通常、このような状態になると日本に再び入国することは難しいとは思いますが、以下のような判例(※)もあり、何とかならないかと考えています。

退去強制になったのかの経緯について男性に聞いたところ、女性が当時裁判を受けた結果として退去強制になったとのこと。そこで、その裁判記録を見ればどういう事実認定がなされているのか分かるかと思い、記録がないかどうか男性を通じて本人(女性)に確認してみました。

ところが、本人は当時入管に収容されている状態で裁判の結果を聞いたのでその記録を受け取っていないとのことでした。そこで入管に聞いてみたところ、刑事事件の記録は残していないとのことでした。

検察に問い合わせたところ、本人が請求すれば出せるかもしれないが、そもそも事件の番号が分からないと出せないそうです。また、代理人ではなく本人が請求しなければならないとのことでした。

番号が分からず、かつ本人も来日できないような状態で、裁判記録を入手するのは難しそうです。こういう状態で行き詰まってしまいました。

事実関係がハッキリしない状態で、本人(正確には日本にいる夫)から聞いた内容だけを元にして理由書を作成して在留資格認定証明書交付申請を行うのは、入管の把握している事実と異なってしまう可能性もあり、避けたいと考えています。10年以上前の話なので、細かいところは本人も分かりません。

事実関係を確認して矛盾のない申請をするのが最低限で、そのうえで申請が認められなかったら理由を聞いたうえで次の手を打とうと考えていました。
どうにかして事実関係を確認する方法はないでしょうか?もしくは、この場合、在留資格認定証明書交付申請ではなく、在留特別許可の申請をしなければならないでしょうか?

平成27年(行コ)第32号 退去強制令書発付処分等取消請求控訴事件

◯菰田弁護士の回答

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