求職者と企業のマッチングサイトを運営するにあたっての問題点

◯事案の概要

オークションサイトのように希望賃金を表示するというスタイルで新卒学生と企業のマッチングサイトの運営をするにあたり、法令上クリアすべき問題はあるかという相談を受けた

◯相談内容

ある企業が、新規事業として、新卒学生と企業のマッチングサイトの運営をしたいと考えています。クローズドのサイトの中で、対象企業に求職者の個人情報を開示した上でオークションサイトのように日々希望賃金が変わるようにしたいとのこと。職業紹介事業者の許可は取る必要があるとは考えているようです。

そこで、法令上、どのような問題をクリアしなければならないかというご相談を受けています。弊所の見解としては、以下のように考えておりますが、適切か否かの確認を頂けますよう、お願い致します。

  • 前提として、有料職業紹介事業に該当すると考えられる
  • 法令上、職業安定法に抵触しないように運営をする必要がある
  • まずは、職業紹介事業者の許可を取ることが必要
  • 次に、法令を遵守した運営を考える必要がある

法令を遵守した運営については、原則として、特定の個人情報以外の求職者情報を収集、保管、使用することは違法ではありません。また、例外として本人の同意があれば、業務の目的の範囲外でも個人情報の収集等をすることも可能です。

そのため、就職希望者の同意を得てマッチングサイトに個人情報(顔写真含む)を掲載することは違法にはならないと考えます。

但し、オークションサイトのように表示する件ですが、法令の立法趣旨から鑑みると、表示するのは難しいと考えざるを得ません。射幸性を煽ることにより、適正な運営から著しく外れる可能性があるからです。

よろしくお願いいたします。

◯菰田弁護士の回答

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