◯事案の概要

業務委託契約の仲介人が、報酬の大半を持ち逃げしたため、業務上横領罪および詐欺罪で告訴状を提出したが、警察から「立件は難しい」との返答があった。刑事での立件が難しいのはどのような理由からなのか、その場合は民事での対応が可能なのか

◯相談内容

弊社顧問先の音楽ソフト企画制作会社より相談がありました。海外音楽配信会社との業務委託契約について約500万の契約を結んでおり、その海外会社を紹介してくれた仲介人Aを通じて報酬の支払いを実行したそうです。

しかし、仲介人Aがその報酬の大半を先方の会社に支払わず持ち逃げしたという事案です。（業務上横領罪と詐欺罪で告訴状を作成しております）

当初地元の顧問弁護士を通じ刑事での立件を進めていたところ、直前に警察より、立件は難しいのではとの打診があったそうです。仲介人Aとの契約関係が曖昧だということが理由のようです。

そもそも本当に刑事での立件は不可能なのでしょうか？その場合民事での対応は可能なのでしょうか？

私としては、証拠書類（メール・請求書）などが揃っているのでなぜ受理しない可能性があると言ってきているのかがわかりません。警察が面倒がって対応していないのでは？とも思います。

ちなみに、社長は民事で損害賠償を求めるよりも、なんとか刑事で逮捕してほしいとの希望です。

◯菰田弁護士の回答