退職者からのパワハラの慰謝料請求への対応について
◯事案の概要
一身上の都合で退職した職員から、院長のパワハラで精神的苦痛を被ったとして、慰謝料を請求する書面が届いた
◯相談内容
一身上の都合で退職した職員から、院長のパワハラで精神的苦痛を被ったとして、慰謝料を請求する書面が届きました。
以前、理事長あてにパワハラの相談があり、理事長が院長を務めるクリニックに異動して、その後本人同意のもと、今回またパワハラがあったと言われている院長がいるクリニックに戻りました。
戻ってからはパワハラの相談はありませんでしたが、この職員自身が周りにパワハラを行っていた模様。再度の異動を伝えようとした矢先に、ご自身から退職するとの申し出があって退職にいたりました。この時点で、院長からのパワハラの申告はありませんでした。
慰謝料請求の書面を受け取った理事長に対して、「退職に至るまでパワハラはなかったと理解している。(慰謝料請求)書面にもパワハラとあるだけで経緯がわからない。病院に通院しているなら診断書を出してくださいと伝えてはどうですか」と伝えました。
しかし自己都合で退職手続き完了していることから、このまま慰謝料の請求を無視していたほうがよかったのでしょうか。上記のような返信をすれば、再度の請求はないのではないか、ハードルが上がって簡単には慰謝料取れないと考えてくれれば、と、少々楽観的に考えてもいました。一般的には、どういう手段が適切だったのでしょうか。