信託における帰属権の変更

◯事案の概要

家族信託における帰属権の変更について実務・法律の両面から注意点を教えてほしい

◯相談内容

委託者兼受益者であるAさん(母)と受託者であるBさん(長女)の間で家族信託契約を締結しています。今回、Bさんから「帰属権利者を変更したい」との相談を受けました。信託契約第23条では、

第1項:受益者と受託者が書面で合意し、信託目的に反しない範囲であれば契約内容を変更できる。

第2項:Aさんが認知症などで判断能力を失った場合は、Bさんが書面で変更できる(信託目的に反せず、受益者の利益に適合することが明らかな場合)。

と定められています。現在、Aさんは要介護2で在宅介護中ですが、判断能力はあるとのことです。そのため、変更する場合はAさんとBさんの間で変更契約を締結することになります。

私が気になっているのは、今回の変更が「帰属権利者」に関する点です。これは実質的にAさんの遺産の承継先を変更することになり、AさんとBさんだけの合意で変更してよいのか疑問があります。一方で、契約第23条第1項に変更条項があるため、信託目的に反しないのであれば法的には可能とも考えられます。この点について、ご意見を伺いたいです。

また、Aさんの健康状態についても懸念があります。Bさんによると、Aさんに契約内容を直接説明すると体調に影響するおそれがあるため、私は別室で待機し、署名・押印のみ確認する形になりそうです。本人の署名は信託契約締結時に確認済みなので、筆跡の確認は可能です。

受任する場合は、Aさん、Bさん、Aさんの夫、二男(長男の子は除く)全員から確認書を取得する予定です。変更内容は、不動産の帰属権利者を「Aさんの夫」から「Bさんと二男」に変更するものです(土地は2筆に分かれているため共有にはなりません)。

なお、Aさんには判断能力があるため、第23条第2項の適用は考えていません。このような変更を受任するにあたり、法的・実務的に特に注意すべき点があればご教示ください。

◯菰田弁護士の回答

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