就業規則の解雇事由に含まれている文言によって裁判結果が変わることはあるか
◯事案の概要
就業規則の解雇事由で、「著しく〜」とか、「たびたび〜」などの文言が含まれているかどうかによって裁判結果が変わることはあるか
◯相談内容
就業規則の解雇事由で、「著しく〜」とか、「たびたび〜」が入っているかいないかで、同じ事柄について裁判結果が変わることが本当にあるのでしょうか?(「著しく」が規定されていなかったら解雇OKだが、あえて「著しく」が規定されているので解雇が認められない、など)
普通解雇の場合、仮に就業規則を作成していなかったとしても労働契約上(付随義務を含む)の債務不履行の有無により結果を導くこと自体は可能です。
就業規則を作成している場合であっても、細かい規定に必要以上に左右されるのではなく、実態が解雇に値する行為かどうかを裁判官が判断しているように思うのですが、いかがでしょうか?
(これだと、同じ行為であれば就業規則Aと就業規則Bの規定が少々違っていても裁判結果は同じになります)
また、使用者が労働者を懲戒(解雇)するには,あらかじめ就業規則において懲戒の種類及び事由を定めておくことを要する(フジ興産事件最高裁平成15年10月10日第二小法廷判決)とされていますが、懲戒解雇の場合については「著しく〜」とか、「たびたび〜」が入っているかいないかで、同じ事柄について実際に結果が変わるでしょうか?
昔は、就業規則も契約書であるからには、細かい表現によって裁判結果が180°変わると信じ、不利になるであろう表現をしないよう気をつけたり、削除したりして作成していました。ただ、それだと業務マニュアル的な要素を削除しないといけないことも多く、疑問に感じていました。
もし、細かい就業規則の表現によって結果が変わるのではなく、あくまでも解雇原因となる行為自体によって判断されるのが原則であれば、今後は、ミクロ的なことに必要以上に気を使うのではなく、実態に合わせた就業規則を作成したいと思い、質問しました。
