士業事務所と顧問先とのトラブルにおける損害賠償請求の可能性について

◯事案の概要

AがM&Aにて会社売却を検討中の折、売却先Bより、労務デューデリにて「管理職数名の未払い残業代を請求する」という主張がなされた。Aはこれについて士業事務所Pにも責任があるため、その分の損害賠償請求を行うと主張している

◯相談内容

士業事務所と顧問先とのトラブルにおける損害賠償請求の可能性についてご相談です。

顧問先AがM&Aにて会社売却を検討中の折、売却先Bの労務デューデリにて顧問先A(正確には仲介会社C)に対して以下の要求を行う。

「管理職Xなど数名について、管理(監督)者として役職手当を支払っているが、潜在的に管理監督者として認められない可能性があるため、その分の未払い残業代を請求する(正確には売却代金から差し引く)」

上記の対応を受け、士業事務所Pに顧問先Aから「上記のリスクを踏まえて予め適切に対応できなかったのは貴所の責任が大きい。もし仮に本当に請求されることになった場合には、貴所にも責任があるため、その分の損害賠償請求を行わせてもらう。」と主張がありました。

なお、顧問先AとPとの契約書には、下記文言があるようです。

「甲又は乙は、本契約の履行に関連して、その責めに帰すべき事由によって相手方に損害を発生させた場合には、相手方に対して、当該事由を直接の原因として現実に生じた損害に限り、次項に定める限度内で、損害賠償の義務を負うこととする。
2 前項の損害賠償の累積総額の上限は、当該損害が生じた日を含む月の甲乙間の報酬の1ヵ月分相当額とする。」

①仮に顧問先Aから弊所に損賠賠償請求がされる事態になった場合に、弊所が責任を負う可能性があるでしょうか?

②仮に責任を負う事態になった場合には、第2項の範囲での損害賠償予定額で済むのでしょうか?

売却交渉をどのように進めるかというのも重要なのですが、Pは顧問先Aからは既に契約解除を言い渡されており、今後の信頼回復の必要性がないため、Pのリスクに限定してご相談したいとかんがえています。

◯菰田弁護士の回答

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