問題社員の懲戒処分等の対応の妥当性
◯事案の概要
ハラスメントを行う問題社員に対して懲戒処分を検討しているが、被害者が匿名希望のため、本人へのヒアリングをどのように行えばよいか考えている
◯相談内容
ある問題社員の懲戒処分等の対応の妥当性について相談です。
上司Aから部下の社員Bがハラスメントを受けていると、社内の相談窓口に匿名希望で連絡が入りました。
具体的には、
・しつこく食事に誘われた。
・週次の会議を宅でやろうと提案された。
などの言動があったようです。
上司Aは過去にも他の女性社員と交際し、問題を起こしております。他の女性社員にもしつこく食事を誘うなどの行為を行っており、会社としても問題社員として認識しております。
当時は、あくまでプライベートなことであると判断し、会社としても口頭での注意に留めておりました。
今回の事案の発生を鑑み、会社としては解雇したいというのが希望ではあるが、降格した上で配置転換するというのが妥当な処分だと会社も捉えております。
しかしながら、被害者であるBが匿名希望ということもあり、上司Aへのヒアリングを行うべきかどうか迷っているという状況です。
①このような場合、上司Aへのヒアリングをしなくても懲戒処分を行えるでしょうか?
「弁明の機会を与える必要があるため、上司Aへのヒアリングがない限り、懲戒処分は難しい」というのが弊所の見解です。ただし、配置転換については会社の人事権の範囲であり、可能であると考えます。
②今回の事案で解雇は無理でしょうか?
「解雇は客観的で合理的な理由が必要になるため、過去の判例(※海遊館セクハラ事件(H27.06.08最一小判))等を鑑みても解雇までは難しいというのが弊所の見解です。
