障害者雇用における労働条件の変更について

◯事案の概要

障害者雇用義務のある労働者数の事業場で、精神障害者を月給制正社員として雇用したが、さまざまな状況を鑑みると、時給制のパートタイマーとして雇用することはできても、月給制正社員として本採用することは難しい。この場合、どのように対応するべきか

◯相談内容

障害者雇用義務のある労働者数の事業場で、精神障害者を月給制正社員として雇用しました。

障害者本人からも聞き取りをし、合理的配慮もした上で一般の正社員よりも休憩時間を多く取ることを認めたり、就業時間中でも一人になれる場所や時間の確保をしたりと試用期間終了後は何とか正社員として本採用するべく使用者側は努力してきました。

しかし、当初の試用期間3ヶ月間の間にも精神的疲労、肉体的疲労で欠勤することがしばしばありました。3ヶ月間の試用期間満了までに本採用の有無の決定が難しかったので、もう3ヶ月間だけ試用期間を延長することに。

当該障害者以外の他の労働者にも障害者雇用の法的義務や社会的責任、合理的配慮などの説明を今一度行い、何とか他の労働者も納得できるくらいの能力を身に着けてもらい本採用としたかったのですが、労使双方思うようにはいきませんでした。結局試用期間も再延長となり、通算9ヶ月にまでなろうとしています。

使用者側としては、当該障害者を何とか正社員として雇用してあげたい気持ちもありながらも、障害者の就業に協力して疲弊してきている他の労働者の姿を見て、当該障害者を時給制のパートタイマーとして雇用することはできても、月給制正社員として本採用することは難しいという結論になりそうです。

そこでご相談なのは、このケースで当該障害者の労働条件変更についてどのような流れで行うのが正しいのかということです。

2つの案を考えたのですが、どちらがより正しいのか菰田先生のご意見を聞かせてください。

①就業規則の規定に基づき試用期間満了で本採用拒否として解雇、それから改めて時給制パートタイマーとしての労働条件を提示して納得するのであればパートタイマーとして雇用開始

②労働契約法8条「労働者及び使用者は、その合意により、労働契約の内容である労働条件を変更することができる。」を適用し、試用期間満了までの間に時給制パートタイマーとしての労働条件を提示し契約内容の変更に合意できるのであれば雇用継続、合意に至らない場合は試用期間満了で解雇

この2つを考え付いたのですが、②だと契約内容の変更に合意しなければ解雇するぞって言っているようで個人的には嫌だなと感じています。

菰田先生なら、障害者に対し月給制正社員としての雇用は難しいけど時給制パートタイマーとしてなら雇用を継続できるという場合、どのような選択肢を取るでしょうか?

◯菰田弁護士の回答

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