取締役の選任決議を活かしたまま、就任承諾日と登記のタイミングを延ばしたい
◯事案の概要
取締役Aの選任を決議したが、海外在住ですぐに取締役に就任することは難しい。株主総会決議は活かしておいて、日本に帰国して原因が解消された後に就任承諾日を設定し、登記申請することは可能か
◯相談内容
株主総会招集通知を発送して取締役Aの選任を決議した会社があります。Aさんは海外在住で、以下の理由ですぐに取締役に就任することは難しいとのことでした。
理由1
滞在国の労働許可証は基本副業禁止であり、個人が国内で副収入を得るのは違法。
国外での収入については明確な規定はないが、黒に近いグレーであり、強制退去+ペナルティを食らった外国人もいる。
個人が法的なリスクを被るほか(強制退去&再入国禁止)、 会社に対しても何らかの風評被害がある可能性がゼロではない
理由2
非居住者の役員に収入を払う場合、所得税に加えて社会保険料(健康保険+年金)もかかる。会社にも社会保険料の会社負担分がかかるほか、所々の手続き(源泉所得税納付、社保手続き、年末調整等)が発生するので、今の業務委託契約にくらべてコストが掛かる
半年後くらいには日本に帰国して上記の懸念が解消されるようなので、株主総会決議は活かしておいて、Aさんの就任承諾日を年明けにしていただき、登記申請を行おうと考えております。
こうすれば、実体上のAさんの就任日(登記簿に就任日として記載される日)は年明けになりますので、上記の懸念も回避できますし、株主との関係でも特段問題ないと考えてよろしいでしょうか。
