アルバイト社員の時給設定、勤務地非限定募集、登録制について

◯事案の概要

アルバイト社員の①時給設定、②勤務地非限定募集、③登録制について

◯相談内容

①時給設定について

週の勤務時間数に応じて時給を設定することの法的問題の有無について。

1週の勤務時間が20時間以上 1,350円
2週の勤務時間が20時間未満 1,500円

時給をいくらにするかは「最低賃金法」による最低時給を下回らなければ問題はないものと考えるので、上記の決定については法的な問題は起きないと考えます。

②勤務地非限定募集について

就業場所を定めない広告媒体でのアルバイト募集について

募集する会社は、労働者派遣の認可のない事業会社です。広告媒体に「選べる勤務地多数」とだけ書いておき、実際に面談の場で「どこのお店にいくかを話して決める」形です。

労働基準法第15条第1項には、「使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。」と規定されていますが、あくまでも「労働契約を締結する際には、就業場所が明示されていなければならない」という趣旨で、募集の段階では「具体的な就業場所は明示されていなくもOK」という理解をしています。

そこで、広告媒体に「選べる勤務地多数」とだけ書いておき、実際に面談の場で「どこのお店にいくかを話して決める」形でも問題はないと考えていますがいかがでしょうか?

③アルバイト登録制の件
広告媒体で「アルバイト登録制」と書いて、アルバイトを募集することについて。

広告媒体に「アルバイト登録制:当社が人員が必要になった時にお声がけします」とだけ書いておき(いわゆるアルバイト社員プール)募集をしたいと考えます。なお、実際に面接をして、面接で不適切な人には声をかけない予定です。

また、声をかけて就業した場合でも、雇用契約(例:1か月程度)終了後は、再度声をかけるまでは雇用なしとします。

必要な時に声をかけて仕事をしてもらうとなると、やはり労働者派遣法の範疇下の話になるかと考えています。一般の事業会社(労働者派遣の認可のない事業会社)が、アルバイト社員募集の広告媒体で「登録バイト」の募集を行うのは労働者派遣法に抵触すると考えますが、いかがでしょうか?

ただし、通常通り、広告媒体でアルバイトを募集して、面談の結果不合格になった方には「もしも、今後、空きが出たらお声がけしてもよいですか?」と伝えておき、後日「空きがでましたので、●●店で働きませんか?」というような運用を行う場合は、違法性はなく問題なしとの考えですが、いかがでしょうか?

◯菰田弁護士の回答

①について

はい、おっしゃる通り最低賃金に抵触しなければ何も問題ありません。時給の計算方法が明確にルール化されていればそれで大丈夫ですので、書かれている内容で特に問題はありません。

②について

はい、これもおっしゃる通りだと思います。勤務地が複数あっても構いませんので、雇用契約のタイミングで勤務地が特定できていれば大丈夫です。

③について

いえ、問題ありませんよ。

あくまで派遣法は自社の従業員を他の会社に派遣する場合に適用される法律です。自社に登録している日雇いのアルバイトを自社の各店舗で働かせるのであれば、他の会社に派遣していませんので、派遣法の範疇には入ってきません。

都度都度、勤務する店舗や労働条件が明確に合意されていれば問題ありませんので、派遣法は気にしなくて大丈夫です。

ただ、雇用契約を締結する会社と実際に働くパチンコ店が別会社になっていたりすれば、それは他の会社に派遣していることになりますので派遣業許可が必要になりますので、ご留意ください。