信託財産である不動産の賃料が権利能力なき社団の口座に振り込まれている
◯事案の概要
信託財産である不動産は夫婦ABの共有であり、賃料はABで構成される権利能力なき社団の名義口座に振り込まれている。信託財産である「口座内に存する金銭」は総有にならず、受益権割合にて共有するという解釈でよいか
◯相談内容
信託契約で、信託財産となるアパート(収益物件)とその土地がいずれも持分2分の1でA,B(夫婦)によって所有されています。賃料は「○○○(アパート名)代表A」という権利能力無き社団名義の口座(団員はAB2名のみ)に振込まれています。
信託財産には「○○○(アパート名)代表A」口座内に存する金銭とし、契約当初の金銭は敷金相当額のみとし、公租公課・保険料等の支弁した上で、金銭の不足がでるようだと追加信託にて対応しようと思います。また、賃料収入についてはAB共に確定申告にて持分割合に従い申告しているそうです。
スキームは
・委託者 A → 受託者 C → 受益者 A → 二次受益者 CDF(子・受益権各3分の1 → 帰属権利者 C若しくはその子GHI
・委託者 B → 受託者 C → 受益者 B → 二次受益者 CDF(子・受益権各3分の1)→ 帰属権利者 C若しくはその子GHI
清算受託者 C 、二次清算受託者 D
契約の終了は、委託者との合意、受益者過半数の合意、Cの死亡若しくは後見又は保佐開始の審判を受けたときという状況です。
ここで特に先生にお伺いしたいのは、信託財産の金銭についてです。「○○○(アパート名)代表A」という口座自体は総有となると思いますが、今回信託財産にするものは、「口座内に存する金銭」です。
私の考えは「口座」という「器」が総有なのであって、信託財産である「口座内に存する金銭」は総有にならず、受益権割合にて共有すると考えます。そうでなければ、共有不動産を信託財産として管理することは困難なように思います。
仮にABが各口座を開設し、賃料を2分の1ずつ入居者に分けて支払ってもらうのも、入居者にとって迷惑と思いますし・・・
一方でこのようなご指摘もあります。
・信託口口座について
権能なき社団の財産は団体の構成員の「総有」となると解されているため、個別の構成員の「持分」は観念できないことになります。合意があったとしても、権能なき社団名義の預金口座内の金銭を信託財産とすることが可能かはご検討いただく必要があります。
また、複数委託者の信託口座を開設することも、現実にはほとんど例がないと思います。
⇒金融機関がきちんと理解しているか、今一度確認をした方がよいかと思います。
上記に関し、私は当該金融機関が信託口口座を取り扱っていないため(名称のみの信託口口座はあるという)、当面は現在と同様に権利能力なき社団での口座で管理しようと思いますが、不可能でしょうか?
その他、管理する上で他に良い方法があるのでしょうか?
