従業員の兄弟と名乗る人から、当時の業務等に関する記録を頂きたいという手紙が届いた
◯事案の概要
30年ほど前に退職した従業員の兄弟と名乗る人から、当時の業務とスポーツ部に関する記録等を頂きたいという手紙が届いた。このときの対応はどのように行うのが適切か
◯相談内容
関与先事業所から以下の相談を受けました。
本日、元従業員の兄弟を名乗る者から「従業員が在職していた当時の業務とスポーツ部に関する記録等を頂きたい」という手紙が届きました。この従業員は30年くらい前に退職しており、人事のシステムにデータが残っていません。
対応ですが個人情報なので、慎重に考えたいと思います。今のところ①で対応したいのですが無視して良いか迷っています。他の対応等アドバイスいただければ助かります。
<現時点の人事案>
①本人からの申請では無いので無視する。
②出来る範囲で誠意ある対応を行う。
私の意見は以下の通りです。
・基本的に回答する必要がないので、①の対応でも良い
・②の場合であれば以下の通り考える
個人情報保護法により、本人以外には回答できない旨や、本人同意があるのであれば、自筆の同意書及び本人と兄の身分関係を証明する書類等を提出していただいた上での回答になること、本人が存命であるならば本人から直接請求をしていただきたいこと等々、正攻法で回答書を送付し、次の動きを待つことといったところも一考。
しかしながら、継続して関与されることも面倒であり、そもそもそれほど内容のある記録を所持しているわけではない。そこで、ある程度誠意ある対応をと考慮した上で下記の内容のような返答を行うことも有効かと思います。
・人事・労務・給与に関する文書の法定保存期限は2年から7年であり、当社も法定期限に基づいて廃棄することと定めている
・昨今の個人情報保護法令を勘案し、退職者個人に関わる情報は法定期限経過後すみやかに処理することをますます加速している
・従って求められている情報に関して提供できるものを所持しておらず、念のため検索したが記録は確認できなかった
そもそも、いくら家族からの問い合わせだったとしても、法的に根拠がない問い合わせに応じる必要性は全くありません。本来ならむしろ「開示できません。開示義務があるとお考えであれば、法的根拠をお知らせください。法的に開示義務が認められる事項であれば開示させていただきます。」と対応していただいても構わないところです。
このようにクライアントには伝えようと思いますが、いかがでしょうか。
