分割後の雇用条件に異を唱えている従業員への対応について

◯事案の概要

数年前に合併した会社がA社とB社に分割。元いた従業員は各自の希望でA社かB社を選択するが、A社では新体制になるため、雇用条件も変わることについては説明済みだが、従業員の1人が「就業規則などはA社が引き継ぐのではないか」として納得していない

◯相談内容

数年前に合併した会社がA社とB社に分割。

・A社(顧問先):会社名を継承。代表者は元従業員。事業所は移転。
・B社:元代表者が代表に就任し、法人設立。もともとの事業所・電話番号・備品を使用。

その他の事柄の継承については決めていないとのことです。なお、社会保険・労働保険は、A社が住所変更・代用者変更をして、以前の番号を継続しています。ただ、就業規則を含む書類関係の原本のほとんどはB社が保管していて、A社にはありません。

元いた従業員は各自の希望でA社かB社を選択。その際に、A社では、「新体制になるため、雇用条件も変わる」ことの説明はしたうえで、選択してもらったとのことです。

今回、労働契約書・就業規則の整備を進めている中で、一人の従業員が労働契約書にサインをしないでいます。給与や待遇面で従業員にとって改善変更をすでに実施しております。ただ、サインしない従業員から、「就業規則などはA社が引き継ぐのではないか、定年は65歳と聞いていたので65歳ではないか」と主張しています。

確かに、社名や保険を引き継いでいる点からするとA社が引承継しているようには見えますが、B社が元の代表者の下で元の場所で業務を行っていることからすると、一概にA社が雇用条件をすべて継承するとすることは疑問を感じています。

この従業員と面談を予定しています。会社としては、

・分割前に新体制になるため、雇用条件も変わることを説明していること
・A社への入社は本人の意思であること
・給与や待遇面ですでに従業員への改善変更を行っており、従業員も受け入れていること

を基に全体的な労働条件の見直しを行うことについての説明を行い、理解を求めていく予定でおります。

本来は、分割前に就業規則・労働契約書を整備してうえで、従業員に選択してもらい、サインを求めるものであったことは理解できていますが、私が関与し始めたのは分割決定後でした。

私自身も、やや厳しい建付けの主張であると思っています。補完事項や注意事項などお聞かせいただきたいです。

◯菰田弁護士の回答

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