遺言執行者の義務を怠った場合に課されるペナルティについて
◯事案の概要
7月1日から施行される民法1007条2項および、元々あった1011条1項に法定される遺言執行者の義務を怠った場合、具体的にはどのようなペナルティを課されることが想定されるか
◯相談内容
平成19年12月3日の東京地裁判例によると、これを怠った場合に生じた損害は、遺言執行者が賠償するものと判決が出たと書籍で読みました。
公正証書遺言の作成サポートをしたお客様(推定相続人)に対し、「争いが生じる可能性のある相続人がいる場合、公正証書遺言があれば、遺言の存在を通知しなくても相続手続きができます」というセールストークで数々の遺言書作成サポートを受任しているケースもあるようです。
恥ずかしながら私自身も、行政書士登録をしてからもしばらくはその過ちに気付きませんでした。
従来は1007条2項がなかったため、明文では1011条のみでしたが、それでも相続人や包括受遺者への通知や財産目録の送付などは、遺言執行者となるお客様にその旨のご案内はしていませんでした。ですが、今回1007条2項が施行されるにあたり、お客様には間違った情報をくれぐれも伝えないよう、周知を徹底させていくつもりです。
そこで、誤ったセールストークで受任した可能性のあるクライアント様に対しては、
①相続法改正により通知義務が明文化されたので、相続人に通知しない事は違法となる
②通知の結果として遺留分侵害額請求が発生するリスクが高まる可能性がある
③遺言執行業務は相続人や包括受遺者全員の住所特定も必要になるため、より高度かつ複雑になる
④改正前に比べ復任がしやすくなったので、ご希望の方には私含め専門職をご紹介することができる
この旨をお手紙等の媒体にてお伝えした方が宜しいかと考えています。
