遺言によって第三者に遺贈方法の指定の委託をすることは可能か
◯事案の概要
遺言によって第三者に遺贈方法の指定の委託をすることは可能か
◯相談内容
遺言による「相続分の指定の委託」及び「遺産分割方法の指定の委託」は、それぞれ、民法第902条1項及び第908条により認められていますが、遺言によって「第三者に遺贈方法の指定の委託」をすることは可能でしょうか?
- 相談者は現在、株式を100%所有していて、その後継者候補が2名います。
- どちらの人物を後継者とし、株式を相続させる(遺贈する)べきかは現状では決められないので、税理士にそのこと自体を任せたいと考えているようです。
私の考えですが、民法第902条1項及び第908条の類推適用はできず、遺言による「遺贈方法の指定の委託」はできないものと考えます。
遺言による「相続分の指定の委託」及び「遺産分割方法の指定の委託」と異なり、できるとの明文規定がないこと。
また、遺言による「相続分の指定の委託」及び「遺産分割方法の指定の委託」は、相続人という範囲の限定があることにより、指定の委託を受けた者の判断がある程度限定的であると考えられますが、遺言による「遺贈方法の指定の委託」が認められると、受託者が受遺者の指定につき恣意的な判断をする可能性があり、遺言による「相続分の指定の委託」及び「遺産分割方法の指定の委託」と同様には取り扱えないのではないかと考えます。
