使用貸借期間の満了を目途に建物を買い取る約束が反故になっている
◯事案の概要
AがBに使用貸借期間の満了を目途に建物を買い取る約束をしていたが、買い取ることはなくBが死亡。現在は次男が住んでいる。家賃相当額である月額3万円の10年分として300万円の回収と立ち退きを希望しているが、調停が決裂したため訴訟に移行している
◯相談内容
賃貸借契約のトラブルに関する相談です。
AさんはBさんに20年前、県外の一軒家を4年間の使用貸借として貸されました。Bさんは使用貸借期間の満了を目途に買い取るという約束をされていました。なお、友人関係であったために契約書を交わさず口頭で済ませています。
しかし買い取ることはなく、以後10年以上家賃を支払わずに次男が住み続けています。賃料を催促しても支払うことはなく、Bさんは亡くなられています。その後、AさんはBさんのご主人を相手に、家賃相当額の半分である150万円を支払ってほしいという内容で相手に調停を申し立てました。
しかし住み続けている次男が代わりに出廷し、150万円相当の修繕費を出費しているのでその額と相殺したいという主張があり、調停は決裂しました。
Bさんには相続人としてご主人と息子がいます。息子の住所は詳しくはわからないとのことです。ご主人にもBさんと同様に賃料の催促もしていますが、支払いを滞納されています。住み続けている次男は半年後を目途に出ていくという話をしています。
Aさんとしては、家賃相当額である月額3万円の11年分として300万円の回収と、立ち退きを希望されています。
まずはBさんのご主人に対して、家賃相当額の半分の150万円の支払いの損害賠償を簡易裁判所で訴えて、その後に次男に対して家賃相当額の支払いと立ち退きを求めたいとのことです。ついては私に訴状作成の依頼をされました。
質問としては、以下になります。
①証拠書面として契約書がない場合の訴状の書き方と裁判の方向性
まずは要件事実を記載して、原告の陳述書にも同内容を書くという方向でよろしいでしょうか。
②簡易裁判所で被告を分けて訴えることの是非
簡易裁判所での訴額が140万円までなので、まずは簡易裁判所での訴えを希望されていますが、今回のようなケースではまとめて地裁にBさんのご主人と次男さんを訴えたほうが適当かと思うのですが、いかがでしょうか。
③家賃相当額の立証
家賃相当額の3万円という設定はAさんの相場主観ですが、周辺の不動産情報を予め用意して一緒に提出した方がよろしいでしょうか。
