定期建物賃貸借契約の満了にあたり、定期建物賃貸借終了通知書の内容証明を作成する
◯事案の概要
定期建物賃貸借契約の期間が満了しているため、「定期建物賃貸借終了通知書」の内容証明作成業務を依頼された
◯相談内容
賃貸人をA株式会社、賃借人をBとする定期建物賃貸借契約を締結し、既に契約期間が満了しています。本件契約の対象はA株式会社が所有する一棟のビルのうちの一室です。
定期建物賃貸借契約の期間が満了しているため、A株式会社としてはBに退去してほしいということで、A株式会社の代表取締役の知人を介して、Bに対する「定期建物賃貸借終了通知書」の内容証明を代理人として作成・送付してほしいとの依頼がありました。
①上記の内容証明を司法書士が代理人として作成・送付するにあたり、前提として「簡裁代理権の範囲内か否か」を検討すべきかと考えます。今回の通知書を代理人として作成・送付する行為は、簡裁代理権の範囲内でしょうか?
これは、本件通知後に想定される建物明渡訴訟における訴額が簡裁代理権の範囲内か否か(140万円以下か否か)の基準となると考えます。本件一棟のビル全体の固定資産評価額を評価証明書により確認し、「評価額をビル全体の床面積(課税面積)で除して求めた1平方メートルあたりの額に対象部分(ビルのうちの一室)の面積を乗じて計算した金額の2分の1」が訴額になると考えます。
②これまでBは賃料の支払いを度々遅れ、本件契約の期間満了後も退去することなく居座っている現状を考えると、本件通知書を受領してもなお居座る可能性がそれなりにあると私自身は考えております。
私は建物明渡訴訟の原告代理人となったことがないので、建物明渡訴訟が必要となる可能性がそれなりにあるのであれば、本件通知書の作成・送付段階から私の知人の弁護士をA株式会社に紹介すべきかとも考えておりますが、いかがでしょうか?
取り留めのない質問で申し訳ありませんが、菰田先生の個人的な感触・感想をお聞かせいただければ幸いです。
仮に建物明渡訴訟が必要となった場合、正直なところ、私自身が原告訴訟代理人とはならず知人の弁護士を紹介することを考えております。
ですので、それならば、最初からその弁護士が内容証明を作成する方が良いのではと考えております。
③内容証明の内容としては、現時点に至るまでBに対して終了の通知をしていないものとする場合、以下の内容を記載しておけばよろしいでしょうか?
- ○○市○○区○○町○丁目○番○号△△ビル△△△号室について定期建物賃貸借契約を締結していたが、同契約が平成○年○月○日の期間満了により終了したこと
- この通知から6か月を経過すれば明渡しを求めるので、それまでに建物を明渡す必要があること
これについては、上記の2点を押さえておけば足りるものと考えます。
