会社に在籍させ、賃金を払うが出勤を拒否することは可能か
◯事案の概要
解雇による地位確認の訴訟が行われている案件について、和解案として会社側が定年退職までの賃金総額を提示したが、従業員側が拒否している。定年まで在職させ、賃金は保証するものの、出勤を拒否することは法的に問題ないか
◯相談内容
懲戒でない出勤停止等のことでご相談させてください。
現在、地方裁判所で解雇による地位確認の訴訟がおこなわれている案件があります。
双方和解案に乗らなかったため、現在証拠調べ等に進んでいますが、裁判官の心証では解雇は無効と開示がされていたため、おそらく解雇無効と賃金・時間外労働の支払い命令が出るものと思われます。
その場合、会社としては職場復帰を認めることはできない・あと2年で定年を迎えるため、自宅待機や休職・出勤停止など懲戒ではない方法で、出勤をさせないようにして退職まで過ごさせたいとの希望が出ています。その間の賃金・賞与は全額支給します。
ちなみに訴訟での和解案として、会社は定年退職までの賃金総額約1,600万円の支払いを提示ましたが、相手が拒否をしたため金銭的な和解には応じることはないとの前提です。
加入し、訴訟に関与しているユニオンの委員長と話をしましたが、組合の説得にも応じなく、拒否をした明確な理由は不明でした。
従業員には就労請求権がないため、会社に出社し、仕事を与える義務はないと思っておりますが、上記のように定年まで賃金を保証する代わりに出勤を拒否することは認められるのでしょうか?
私としては懲戒事案でないため、出勤停止の時に議論となるような日数について公序良俗の問題にはならないと思っていますが、権利の乱用については指摘される可能性があるのではないかと思っています。
また、権利濫用とされた場合、未払賃金の問題は発生しませんが、精神的苦痛等で損害賠償請求をされる可能性があるのでは考えております。このような理論で、損害賠償事案が成り立つのでしょうか?
もし、他によい方法や過去にご対応したようなことがありましたら、合わせてアドバイスをいただければ思います。
