会社が破産手続きを行う際、社員に責任が及ばないようにしたい

◯事案の概要

会社の経営者が不動産投資に失敗し、破産申立てをする予定にしている。経営している会社も破産手続きを行うことになるが、社員に責任が及ばないようにしたい。

◯相談内容

甲はサラリーマンとしてかなりの高収入を得ていて不動産投資を行っていたのですが、かぼちゃの馬車の事件に巻き込まれて返済をすることができなくなったため、個人の破産申し立てをする予定です。

その際には、甲が代表者となっている不動産管理会社のA社も破産手続きをすることになると思います。ただ、A社の社員である乙丙丁(全て甲の家族)は、節税をするために名前を入れているだけで実際上は何も行動していないので、乙丙丁に責任が及ばないようにしたいとの希望です。

そこで、乙丙丁が数年前に業務執行社員から離れていたということにして、その登記を申請することができないかという相談を受けています。

【問題点】

①そもそも、乙丙丁は法律上の責任を負うことになるのか?負うとした場合、すでに辞任しているという登記が入っていればその責任を回避できるのか?(乙丙丁はローンの保証人にもなっていません)

この点、乙丙丁は有限責任社員なので、出資者としての法律上の責任は出資の限度のみでありそれ以上の責任を負わないと考えます。また、名前を貸しているだけで実際には行為をしていないので、業務執行社員としての損害賠償責任なども負わないと考えます。

いわゆる名目取締役との論点も絡んでくる可能性もなくはないですが、有名人の名前貸と違い、家族が入っていても融資が出来やすいなどとは関係がないので、やはり損害賠償責任を負うことはないものと考えます。

②司法書士として、こういった登記申請をしても問題ないのか?
①の通り、乙丙丁は損害賠償責任を負わないので、その登記をすることは単なる登記遅滞に過ぎず、問題ないと思います。そもそも登記をする必要があるのかすら疑問ですが、当事者がそれで安心をしたいというのならそれに従って登記をしようと考えています。

③Aが合同会社ではなく株式会社でも同じ結論でよいのか?
この点については、株式会社であっても合同会社と同じでよいのではないかと考えます。

◯菰田弁護士の回答

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