管理職の遅刻・早退も労働時間と同様適用除外になるのか
◯事案の概要
就業規則において、課長以上の管理職等について、労働時間、休憩、休日、時間外労働、休日労働等及び時間外労働・休日労働等の割増賃金の規定を適用しないとしている。そこで、労働時間は適用除外と思われるが、管理職の遅刻・早退も適用除外ではないか
◯相談内容
クライアントの従業員(部長職)より、自社の就業規則の解釈に関し質問がありました。背景として、質問者の部下(次長職)が遅刻を6回したので、賃金規定により1日分を減俸にしています。
また質問者自体も好きな時間に出社し退社する、あるいは自宅勤務と称し出勤しない事が散見されるため、自身の保護も考えていると思われます。
「就業規則において、課長以上の管理職等について、労働時間、休憩、休日、時間外労働、休日労働等及び時間外労働・休日労働等の割増賃金の規定を適用しないとしている。そこで労働時間は適用除外と思われるが、管理職の遅刻・早退も適用除外ではないか」というのが質問の主旨です。なお、管理監督者の定義についてはここでは置いておきます。
まず、管理職の遅刻・早退については適用除外であると考えます。しかし、管理監督者についても所定労働時間を定めなければならない(労働基準法第89条第1号)ところ、第8条の勤務時間についての定めは管理監督者にも適用されるものと考えます。
そして、労働者(管理監督者も含む)の自己都合による遅刻・早退などがあった場合も、その程度や回数によっては、労働時間が所定労働時間に達しない場合も考えられますので、その場合は債務の本旨に従った労働の提供がなかった限度で賃金債権は発生しないと考えられます。
したがって、管理監督者が自己都合により遅刻・早退した場合に、所定労働時間に対し労働提供がなかった限度で給与減額を行うことも可能であると考えます。
