停止条件付き売買契約の有効性

◯事案の概要

金銭消費貸借に特約として「債務不履行の場合は不動産を債権者に売却する」という趣旨の内容を入れたが、不動産を買い取りたいという第三者が現れて「この契約には違法性がある」と言われた

◯相談内容

不動産会社Aが、分譲マンションの所有者Bに対して500万円を金銭消費貸借契約により貸付しております。

契約時に分譲マンションには順位3番目の抵当権を設定し、金銭消費貸借契約の特約には「2ヶ月以上滞納があった場合には期限の利益喪失とともに、不動産会社AにBが売主として金額3000万円で売却する」旨が記載されています。この時、貸付した500万円は売却代金の3000万円に充当されることとなっております。

上記の契約の後、Bが返済を滞納して音信不通になりました。その後、別の不動産会社Cがマンションを購入することになったようです。

そこで、CからAに対して「販売代金から借入金を返済するので、抵当権抹消の書類を準備して売却の際に契約に来てほしい」と連絡がありました。そこでAが上記の特約を伝えたところ、Cから「この特約は違法性がある」と言われたようです。

私の見解としては、金銭消費貸借契約に特約をつけること自体は問題ないと考えています。ただ特約では不動産の売買契約がされたとまではいえないので、契約の効力としては優先交渉権を持つにとどまるとの見解です。

一方で、特約を条件付きの売買予約として捉えた場合、不動産会社Cの売買契約の前に500万円の返済をされてしまうと争うことができないが、返済がない以上、抵当権の抹消には協力しないという立場をとることは可能と考えます。

とすると、別で500万円を用意して不動産会社Aに返済しない限り、不動産会社Aが不動産会社CとBとの立ち会う必要がなく、契約の有効性を盾に自らがマンションを購入することがあるとの主張は有効であるとの結論です。

上記において特約に違法性があるとすると、買受予定額が著しく相場から安い場合には公序良俗の部分で違法性が出る可能性はあると思うのですが、今回不動産会社Cの買取金額は3100万円とのことなので、相場からみて著しく低い値段と言うこともなく問題ないと考えますが、いかがでしょうか。

◯菰田弁護士の回答

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