休職中の正社員に辞めてもらいたいが、どのようなステップを踏めば良いか

◯事案の概要

正社員として雇用したが、退職日に突然休職したいと申し出てきたり、能力的にも不足していると判断されることから、復帰しても雇用を継続したくない。このような従業員に辞めてもらうためにはどのようなステップを踏めば良いか

◯相談内容

管理部門で退職者が出るため、退職日の2ヶ月前に正社員(試用期間なし)を雇用しました。退職までの2ヶ月間引継ぎをしてもらったのですが、退職日に精神疾患の診断書を出してきて「休ませて下さい」とのこと。現在休職中で、その仕事は社長が引き継いでいます。

休職中に連絡しても良いかとたずねたら、連絡はしないでほしいとのこと。社長としては、退職日に無責任にも急に休職させてほしいと言ってきたことや、PCができると言っていたがエクセルは苦手だったことに加えて、やってもらう仕事はエクセルが大半なので、どうしたものかと悩んでいます。

業務指示に対しても「これは私の仕事ではない」と拒否したこと。また、前任者が2時間くらいで終わっていた業務も慣れていないとはいえ、丸1日以上かかっていて能力的にも不足していることから、休職明けに戻ってこられても、正直雇用したくないとのことでした。

そこで、辞めてもらうにあたり、どのようなステップを踏めば良いのかというご相談です。私の意見としては、退職日に意図的に休職の申し出をしてきていると思いますが、「診断書が出ているから仕方ない」と言われたら、急に休んだことを理由として辞めさせるのは難しいと思います。

能力不足の証明は、客観的に遅いという事実があるのと、そのことについての周りからのヒアリングは可能とのことですので、休職期間中に本人に以下の3点を伝えて退職を勧奨します。(合意文書を送付)

  1. 当初期待していたエクセルのスキルが不足しており、復職しても大半がエクセルスキルが必要な仕事であること
  2. 急な体調不良は仕方ないが、そのために会社の業務が混乱したことと、引継ぎを受けた本人への連絡を拒否したこと
  3. 指示した仕事を「自分の仕事ではない」と拒否したこと

合意できなければ、解雇規定に基づき解雇を実行してはどうかと伝えます。(解雇無効のリスクはありますが)

【解雇規程による解雇が可能な要件】

  • 精神又は身体に故障があるか、又は虚弱、傷病、その他の理由により業務に耐えられない、又は労務提供が不完全であると認められるとき
  • 職務の遂行に必要な能力を欠き、かつ、他の職務に転換させることができないとき
  • 特定の地位、職種又は一定の能力を条件として雇入れられた者で、その能力及び適格性が欠けると認められるとき
  • 会社の従業員としての適格性がないと判断されるとき

以上、よろしくお願いいたします。

◯菰田弁護士の回答

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