引越前の住居で通勤手当を計算されている社員がいる場合の問題点

◯事案の概要

通勤が困難で引っ越した社員がいるが、通勤手当は引っ越し前の住居を元に計算されている。この場合の所得税法上の非課税限度額と労基法上の割増賃金の算定基礎賃金について相談したい

◯相談内容

会社に入社した当時の住まいから通勤が困難なために、会社付近(片道通勤距離1km未満)にアパートを借り、そこから通勤する社員がいます。

当該社員は、住民票上の住所は移さずに会社付近に住まいをかまえています。しかし、入社した当時の住居で算出した通勤手当(車両通勤による)が支払われています。会社の想いは、会社に通うのが難しいから近くに引っ越したのに、通勤手当まで不支給とするとかわいそうだという想いのようで支給したままになっていました。

私としては、この手当を定額の住宅手当へ付け替えを検討しています。現在会社は、通勤手当を割増賃金の算定基礎賃金にしておらず、さらに非課税通勤費として扱っているために、割増賃金の単価があがること、所得税の取扱の変更がネックになっているようです。
この場合の所得税法上の非課税限度額と、労基法上の割増賃金の算定基礎賃金についてお伺いします。

①所得税法上非課税限度額は、住民票上の住所で判断するのでしょうか。それとも実際にどこから通勤しているかにより判断するのでしょうか?

②労基法上の割増賃金の計算から除外できる賃金の中には、通勤手当があります。この除外できる通勤手当は、通勤に要した必要に応じて支給するものとなっています。この社員に対し、住民票の住所により賃金規程に定める通勤手当を支給した場合は、割増賃金の除外賃金となるのでしょうか?

私としては、どちらの場合も、実際にどこから通勤をしているかによって判断すると考えます。したがって、「①のケースは課税される」「②のケースは割増賃金の算定基礎にいれる」と考えています。

◯菰田弁護士の回答

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