懲戒規程による「諭旨解雇」とは何か?また「退職勧奨」との違い
◯事案の概要
顧問先の社員に懲戒事案があり、近々社内の懲罰委員会を開催するが、論旨解雇と退職勧奨の違いについて知りたい
◯相談内容
懲戒規程による「諭旨解雇」とは何か?また「退職勧奨」との違いについて教えてください。
顧問先の社員に懲戒事案があり、会社としては「辞めてもらいたい」という意向をお持ちです。近々社内の懲罰委員会を開催するようで、そこでの決議次第ではありますが、おそらく「諭旨解雇」という処分になりそうとのことです。
問題となっている事案に対してその処分自体が適切かどうかはさておき、この「諭旨解雇」というものが法的にどう考えて良いのか、私自身が整理できていないので、教えていただけないでしょうか。
その会社の就業規則では、「諭旨解雇・・・退職願を提出するよう勧告する。尚、処分の日から○日以内に勧告に従わないときは懲戒解雇とする」と定義されています。
退職金については、諭旨解雇の場合は自己都合退職と同額支給、懲戒解雇になると減額もしくは支給しないことができるとなっていますので、諭旨解雇のほうが処分が若干軽くなっています。
①「自己都合退職」なのか「解雇」なのか
人事の担当者は、諭旨解雇の場合は、あくまで退職願を本人が出すのだから「自己都合退職」になり、ハローワークの離職票でも自己都合退職になるはず。よって、助成金の申請等にも影響がないし本人の経歴にも傷がつかないと理解されているようです。
私は退職願を出してもらうにしても、会社が懲戒処分として退職願を書かせているのだから、本人意思による退職ではなく「解雇」になってしまうと理解していますがいかがでしょうか。
②ハローワーク離職票の離職理由をどのように記載するかも悩みますが、「解雇(重責解雇を除く)」に該当すると理解しますがいかがでしょうか?
③「諭旨解雇」と「退職勧奨」の違いは?
また、いわゆる「退職勧奨」との違いもよく分かりません。懲戒処分を決定する前に「辞めてもらえませんか」と退職を勧め、本人が応じたら「退職勧奨」になるのでしょうか?「退職勧奨」は本人に応じるかどうかの一定裁量があり、また退職日や退職金などの条件面でも交渉の余地があると理解しています。
④紛争リスクについて
普通解雇であろうと、諭旨解雇であろうと、懲戒解雇であろうと、懲戒処分および解雇の妥当性について争いになった場合はあまり違いはないように思いますがいかがでしょうか?
人事の担当者は、懲戒解雇は紛争リスクが高いが、諭旨解雇は自ら退職願を書くのだから紛争リスクは低くなると理解されているようです。
